第二種電気工事士 学科編

第二種電気工事士

令和3年度 下期 第二種電気工事士試験 筆記試験 午前 問1

問1 図のような回路で,スイッチS1を閉じ、スイッチS 2を開いたときの,端子a-b間の合成抵抗[Ω]は。

S2を開くと、R3には電流は流れません。導線が切れているのでこれは当然ですが、S1を閉じると、R2には電流は流れなくなります。

なぜでしょう? 

回路図を分かりやすくかき変えてみます。

R3の部分は電流が流れませんので、省いてS1のところに抵抗R0を置いてみます。

この回路が、以下のように中学校で習ったような並列回路になっていると、R0の抵抗値に関わらず、R2に加わる電圧は電源の電圧の大きさとなるので、流れる電流の大きさも変わりません。

しかし、この問題のR1のように、もう一つの抵抗が直列に接続されていると、R1とR2、R0の合成抵抗とに電圧が振り分けられます。  

R2とR0の合成抵抗R2+0の式は、

となるため、R0が小さくなれば、R2+0は小さくなり、0に近づいていきます。 回路図をかき替えると、以下のようになり、R2+0に加わる電圧をV2+0、回路を流れる電流をIとすると、R2+0を流れる電流はIとなるので、オームの法則から、

となるため、抵抗の値R2+0が小さくなると、電圧V2+0も小さくなります。

下の図のような回路図に戻って、V2+0が小さくなるとオームの法則より、R2に流れる電流I2は小さくなり、最終的に流れなくなります。一方、R0が十分小さくなれば、導線の部分と同様に電圧が小さくなっても電流はIの大きさで流れます。

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